ActionScriptライブラリとは
Flash制作において、もはやActionScriptをどのぐらい使いこなせるかがFlashコンテンツの表現や機能性に直結するといえるぐらい密接になっています。
ASファイルに代表されるような、外部スクリプト記述ファイルをインクルードして、タイムラインでの作業は一切せず、ソースコードの編集だけで、描写方法や機能をほとんど制御できます。
完全にプログラミングとなっていて、身近にFlashアニメーションを楽しむといった場合は、クラスやメソッドなどのいわゆるシステム開発の基礎知識がひつようにもなります。
もちろん、複雑な機能や緻密な動作を期待した場合、その記述内容は何百ラインや何千ラインの記述が必要になってきます。
もともとプログラム記述をほとんどすることなく、簡単にアニメーションのWEBリッチコンテンツを作成することが始まりだったアプリケーションであるFlashが、結局、複雑なプログラムソースが必要になるのは本末転倒といえるかもしれません。
しかし、プログラミングにおける恩恵も同時に受けることができます。
それが、"ActionScriptライブラリ"です。
ActionScriptの機能や描写方法のさまざまなソースコードがオープンソース化されています。
ライブラリとはプログラミング用語的にはプロシージャ群(関数の集まり)といったニュアンスになると思われますが、WEBデザイン的な見方でいえば、プログラムのテンプレート集というと理解しやすいでしょうか。
JavaScriptの場合ではAPI(Application Programing Interface)『jQuery』などが似ているでしょうか。
とにかく、ソースコードをフルスクラッチで開発していくのは、プログラムの知識や数ヵ月の制作期間がかかる場合がありますが、
ライブラリの利用をするだけで、必要な時にライブラリから機能を呼び出すだけで、多くのクラスがコーディングなしで利用できます。
有名なActionScriptライブラリは『Papervision3(ペーパーヴィジョン)』や、『Tweener』などがあります。基本的にはフォルダごとswfファイル参照する場所に配置するだけですが、利用するにおいてはそれなりにActionScript以外のプログラミングの知識があれば、すぐに使いこなせるかもしれません。
ほかにも、機能別にさまざまなActionScriptライブラリが配布されていたりします。
特にユニークな動きが期待できるのが、『Box2DFlashAS3』で、リバウンドや落下、減速や加速などの微妙な物理計算のソースが集まっていて、Box2DFlashAS3ライブラリを利用したフルFlashコンテンツやゲームコンテンツなど、実にさまざまなFlashコンテンツが公開されています。
はじめてActionScriptライブラリを使ってみようとする人は、外部ASファイルのルールやpackageやclassファイルの記述方法やルールを理解しておくとよいかもしれません。
またしっかりと理解していきたい場合の基本的な考え方は、プログラミング言語のJavaなどに類似するところがあり、継承(extends)などの見慣れない記述がいくつかでてきますが、Javaやphpなどの解説ドキュメントからでも基礎的なことは理解できるでしょう。
とにかくActionScriptのライブラリを使いこなすことができれば、多くの制作時間を節約して多彩な機能や描写を容易に利用することが可能です。
【関連サイト】
■Papervision3D blog
http://blog.papervision3d.org/
■Papervision3D.org
http://www.papervision3d.org/
■PV3D Developers Blog
http://dev.papervision3d.org/
■tweener - Project Hosting on Google Code
http://code.google.com/p/tweener/
■AS3 Flash Physics Engine Box2DFlashAS3
http://box2dflash.sourceforge.net/